赤ちゃんの成長の中でも特に印象的な瞬間の一つが、最初の歯が生えてくる時です。あの小さな白い粒のような歯が見えた時の感動は、子育ての宝物になりますよね。でも「いつ頃から歯は生えてくるの?」「どんな順番で生えるの?」と疑問に思うママやパパも多いはず。歯の生え方には個人差があり、なかなか予測できないことも多いものです。
この記事では、赤ちゃんの歯が生え始める一般的な時期や順番、そして歯が生える前後の対応について詳しくご紹介します。
赤ちゃんの歯が生え始める時期はいつから?
多くの赤ちゃんの乳歯は、生後5〜7ヶ月頃から生え始めるのが一般的です。ただし、これには大きな個人差があることを覚えておきましょう。
乳歯が生える時期の個人差
早い赤ちゃんでは生後4ヶ月頃から最初の歯が顔を出すこともあれば、遅い赤ちゃんでは1歳近くになってから初めて歯が生えてくることもあります。このような違いは珍しいことではなく、赤ちゃんそれぞれの成長のペースによるものです。
生え始める時期に大きな個人差があるため、他の子と比べて焦る必要はありません。むしろ、お子さん固有の成長の過程を楽しみながら見守ることが大切です。
歯が生えるサインとは?
歯が生える前には、いくつかの兆候が現れることがあります。以下のようなサインが見られたら、もうすぐ歯が生えてくるかもしれません。
- 普段より唾液(よだれ)の量が増える
- 指や物を頻繁に口に入れて噛みたがる
- 歯茎(はぐき)が赤く腫れる
- 機嫌が悪くなったりぐずりやすくなる
- 頬が赤くなる
- 食欲が一時的に落ちる
これらの症状はすべての赤ちゃんに現れるわけではなく、また違う理由で起こることもあるため、参考程度に考えておくとよいでしょう。
赤ちゃんの歯が生える順番と完了する時期
乳歯は特定の順番に従って生えてくることが多く、その過程を知っておくと子どもの成長の目安になります。
乳歯が生える一般的な順番
赤ちゃんの歯は通常、以下のような順序で生えてきます。
歯の種類 | 生える時期の目安 |
---|---|
下の前歯(下顎中切歯) | 生後6~8ヶ月頃 |
上の前歯(上顎中切歯) | 生後8~10ヶ月頃 |
上下の前から2番目の歯(側切歯) | 生後9~16ヶ月頃 |
上下の奥歯(第一乳臼歯) | 生後12~18ヶ月頃 |
上下の犬歯 | 生後16~20ヶ月頃 |
上下の奥から2番目の歯(第二乳臼歯) | 生後20~30ヶ月頃 |
多くの場合、最初に下の前歯が2本生え、次に上の前歯2本が続くパターンが一般的です。その後、前歯の隣や奥の歯へと順に広がっていきます。
乳歯が全部生えそろう時期
乳歯は全部で20本あり、通常3歳頃までにすべて生えそろいます。このタイミングも個人差があるため、少し前後することは珍しくありません。
乳歯の生え方が大きく一般的なパターンから外れる場合(例:1歳を過ぎても全く歯が生えてこない、順番が極端に違うなど)は、念のため小児歯科医に相談するとよいでしょう。
歯が生える時の赤ちゃんの様子と対処法
歯が生えてくる時期は、赤ちゃんにとって不快感を伴うことがあります。どのような症状が出るのか、またどう対処すればよいのかを見ていきましょう。
歯が生えるときの不快症状
歯が生えてくる過程で、赤ちゃんは以下のような不快感を感じることがあります。
- 歯茎の痛みやかゆみ
- 機嫌の悪さや泣きやすさ
- 睡眠の乱れ
- 軽度の発熱(37.5度程度)
- 頬や耳を触りたがる
これらの症状は一時的なものであり、歯が出てくると収まることが多いですが、赤ちゃんが辛そうな場合は適切なケアで少しでも楽にしてあげましょう。
歯が生える時の痛みを和らげる方法
歯が生える時の不快感を和らげるためには、以下のような対処法が効果的です。
清潔な指やガーゼで巻いた指で優しく歯茎をマッサージしてあげると、赤ちゃんが気持ちよく感じることがあります。ただし、必ず手を清潔にしてから行いましょう。
また、以下のようなグッズも役立ちます:
- 歯がため:材質の違いなど様々なタイプがあります。冷やして使うタイプは、冷たさが歯茎の痛みを和らげます。衛生的に使用できるものを選びましょう。
- 冷やしたガーゼ:清潔なガーゼを水で濡らして冷蔵庫で冷やし、赤ちゃんに噛ませる
- 専用のジェル:歯茎の痛みを和らげる赤ちゃん用のジェル(薬局で購入可能)
痛みがひどい場合や38度以上の発熱、食事を全く受け付けないなどの症状がある場合は、感染症など、歯の生え方が原因で生じてる問題ではない可能性が高いです。必ず小児科医に相談しましょう。また歯肉ケア用のジェルを使用する際には一度小児科医師や歯科医師に相談してから使用することをおすすめします。
歯が生え始めたら始めたい口腔ケア
最初の歯が生えたら、早い段階から口腔ケアの習慣をつけることが大切です。将来の虫歯予防にもつながります。
乳歯のお手入れの始め方
最初の歯が生えたらすぐに口腔ケアを始めましょう。初めは以下のような方法がおすすめです。
清潔なガーゼで優しく拭く方法は、最も簡単な最初のステップです。指にガーゼを巻き、湿らせて優しく歯の表面を拭きます。特に食後に行うと効果的です。
1~2本の歯が生えた段階では、専用の乳児用歯ブラシを使う方法も良いでしょう。小さくて柔らかい素材でできており、赤ちゃんの口に合わせた形状になっています。
最初は歯磨き粉なしで始め、慣れてきたら少量の乳幼児用歯磨き粉(フッ素量の少ないもの)を使用しましょう。米粒大程度の量で十分です。
乳歯の虫歯予防のポイント
赤ちゃんの歯も虫歯になる可能性があります。乳歯の虫歯を防ぐため、以下のポイントを心がけましょう。
まず、授乳や哺乳瓶の与え方に注意することが重要です。特に就寝時のミルクや甘い飲み物は「ボトル虫歯」の原因になりやすいため、寝る前の授乳後は可能であれば口の中を拭いてあげるとよいでしょう。
また、規則正しい食習慣も大切です。だらだら食べを避け、決まった時間に食事をとる習慣をつけることで、虫歯リスクを減らすことができます。
1歳半~2歳頃になったら、かかりつけの小児歯科医を見つけて定期検診を受けるようにしましょう。早い段階から歯科医に慣れておくことで、将来の歯科恐怖症を防ぐことにもつながります。
気になる!歯の生え方と発達の関係
歯の生え方について、発達との関係を気にされる方も多いでしょう。ここでは、よくある疑問についてお答えします。
歯の生える時期が遅い場合の対応
1歳を過ぎても歯が生えてこない場合、心配になるかもしれませんが、多くの場合は個人差の範囲内です。赤ちゃんの発育には個人差が大きく、歯の生え方もその一つです。
歯の生え方には遺伝的要素も関わっています。両親や兄弟姉妹も歯の生え始めが遅かったという場合は、遺伝の可能性が高いでしょう。
1歳3ヶ月を過ぎても全く歯が生えない場合は、念のため小児科医や小児歯科医に相談することをおすすめします。まれに、全身的な発育の問題や内分泌系の異常が関係していることもあります。
特殊な生え方のパターンと対応
通常とは異なる歯の生え方をする赤ちゃんもいます。代表的なパターンとして以下のようなケースがあります。
生まれつき歯が生えている「新生児歯(魔歯)」は、約1,000人に1人の割合で見られる現象です。歯の形成が未熟で根がしっかりしていないため自然に抜けてしまう場合もあります。歯がしっかりしている場合には経過観察する場合もありますが、授乳時に歯がお母さんの乳首に当たって痛みが生じたり、歯の刺激で舌に潰瘍ができ、赤ちゃんの痛みが生じることがあります。自然と抜けた際に誤嚥を生じたりのどに詰まる危険性があるため、見つけた場合には一度小児歯科医の診察を受けましょう。
また、歯が通常とは違う順番で生えてくることもあります。例えば、上の歯が先に生えてくるケースなどです。特に問題がなければ心配する必要はありませんが、気になる場合は専門家に相談するとよいでしょう。
歯と歯の間が広い、または重なって生えてくる場合もあります。乳歯の段階では多少のずれがあっても、永久歯に生え変わる過程で自然に改善することも多いので、すぐに矯正などを考える必要はありません。
まとめ
赤ちゃんの歯が生え始める時期は個人差が大きく、平均的には生後5〜7ヶ月頃からですが、それよりも早かったり遅かったりすることも珍しくありません。多くの場合、下の前歯から生え始め、上の前歯、そして横の歯へと広がっていき、3歳頃までに20本の乳歯が生えそろいます。
歯が生える時期は赤ちゃんにとって不快な時期かもしれませんが、適切なケアと対処法で少しでも楽に過ごせるようサポートしてあげましょう。また、最初の歯が生えたらすぐに口腔ケアを始めることで、将来の歯の健康を守ることができます。お子さんの歯の生え方に不安がある場合は、小児科医や小児歯科医に相談することをおすすめします。一人ひとりの赤ちゃんの成長のペースを尊重しながら、健やかな発達を見守っていきましょう。
また、赤ちゃんの成長に伴い、暮らし方や住まいに求められる環境も変化していきます。子どもの目線で考えた安全で快適な住まいづくりをお考えなら、ぜひアイフルホームにご相談ください。
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