玄関は家の顔であり、毎日の出入りで一番よく使う場所です。しかし多くの家庭では、靴やバッグ、傘、子どものランドセルなどが散らかりがちで「玄関を開けた瞬間にため息が出る…」という経験はありませんか?
この記事では「隠す収納」と「見せる収納」の使い分け方から、壁面活用のアイデア、おすすめの収納アイテムまで、子育て世代にぴったりの玄関収納術をご紹介します。毎日の出勤や登校がスムーズになり、帰宅時にはほっと一息つける、そんな理想の玄関づくりをサポートします。
玄関収納の基本と整理のポイント
効率的な玄関収納を実現するには、まず基本的な考え方を理解することが大切です。限られたスペースを最大限に活用し、家族みんなが使いやすい環境を作りましょう。
「隠す収納」と「見せる収納」の使い分け
玄関収納を考える際、「隠す収納」と「見せる収納」という2つの考え方があります。それぞれの特徴を理解して、自宅の玄関に合わせて使い分けることがポイントです。
「隠す収納」は生活感を抑え、スッキリとした印象を与えたい場合に最適です。扉付きの下駄箱やシューズボックスを活用して、靴や小物類をまとめて収納しましょう。特に来客が多い家庭や、ミニマルな空間づくりを目指す方におすすめです。
一方、「見せる収納」はお気に入りの靴やインテリア小物をディスプレイしながら整理する方法です。オープンラックやシェルフを使って、おしゃれなアイテムを見せる収納にすれば、玄関が個性あふれる空間に変わります。掃除用具もデザイン性の高いものを選べば、統一感のある玄関に仕上がります。
玄関の収納を考える際は、土間スペースの活用も視野に入れると、より機能的な空間づくりができます。玄関土間を使った収納の工夫については、以下の記事も参考にしてください。
土間収納アイデア特集!玄関をスッキリさせるコツ | Sodate(ソダテ)
家族構成に合わせた収納プラン
子育て世帯では、大人だけでなく子どもの靴や学校グッズなども考慮した収納プランが必要になります。年齢や身長に合わせて使いやすい高さに収納スペースを設けましょう。
小さなお子さんがいる家庭では、子どもが自分で靴の出し入れができる低い位置に専用スペースを確保すると良いでしょう。ランドセル置き場も玄関近くに設けることで、朝の準備がスムーズになります。
家族それぞれの動線を考えた収納配置が、毎日の生活をラクにする秘訣です。よく使うものは手の届きやすい場所に、季節外のアイテムは上段や奥に収納するなど、使用頻度に応じた配置を心がけましょう。
実践的な玄関収納アイデア5選
玄関スペースを最大限に活用するための具体的なアイデアをご紹介します。これらのアイデアを参考に、ご家庭の玄関に合った収納方法を見つけてみてください。
1. 壁面を活用した玄関のスペース拡大術
玄関の床面積が限られている場合、壁面を活用することで収納力を大幅にアップできます。壁掛けタイプのシューズラックやフックを設置すれば、床を圧迫せずに靴や小物を効率よく収納できます。
特に子どもの傘やレインコート、通学用の帽子などは壁掛けフックに掛けておくと、お子さん自身が取り出しやすく、自立心も育ちます。また、コート掛けも壁に取り付けることで、スペースを有効活用できます。
扉の裏側も見逃せない収納スペースです。玄関ドアや下駄箱の扉裏にフックやポケット式オーガナイザーを取り付ければ、鍵・印鑑・マスクなど小物類の定位置管理が可能になります。特に鍵置き場として活用すれば、朝の「鍵どこ?」問題も解消されるでしょう。
2. 脚付きキャビネットで玄関を広く見せる
狭い玄関でも広く感じさせるコツは、床と家具の間に空間を作ることです。脚付きのシューズボックスやキャビネットを選ぶと、床下にも空間ができるため、圧迫感を軽減できます。
脚付きキャビネットには掃除のしやすさというメリットもあります。床との間に隙間があることで、ホコリがたまりにくく、掃除機やモップを通しやすいため、清潔さを保ちやすいのです。
賃貸住宅にお住まいの方にもおすすめです。壁に穴を開けずに収納力をアップできる上、引っ越し時にも移動しやすいという利点があります。
3. デザインラックによる「見せる収納」の工夫
お気に入りの靴やバッグはあえて「見せる収納」で楽しみましょう。オープンタイプのデザインラックを活用すれば、日常使いのアイテムでもインテリアの一部として見せることができます。
例えば、おしゃれなスニーカーコレクションやデザイン性の高い傘などは、ショップのディスプレイのように並べることで、玄関の雰囲気がグッと華やかになります。
見せる収納で大切なのは、定期的な整理と美しく並べることです。使用頻度の高いものだけを厳選し、余計なものは隠す収納に回しましょう。季節ごとに入れ替えるとさらに効果的です。
4. 仕切り&ボックスを活用した細かい整理術
下駄箱や棚の中をさらに効率よく使うには、仕切り板やボックスを活用するのがおすすめです。シューズボックスの中に仕切りを入れることで、靴の種類ごとに整理しやすくなります。
100円ショップのアイテムや無印良品の収納ボックスを活用すれば、コストを抑えながらも統一感のある収納が実現します。特に子どもの小さな靴や靴下、帽子などの小物は、専用のボックスに入れておくとすぐに見つけられます。
家族ごとにボックスの色を変えたり、ラベルを付けたりすることで、「これは誰のもの」とわかりやすくなり、片付けの習慣づけにもつながります。スリッパラックを設置して来客用スリッパを収納するのも効果的です。
さらに、収納ボックスを用いた収納アイデアについてもっと知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
パントリー収納ボックス|ニトリ、無印、IKEA、カインズ、100均を比較 | Sodate(ソダテ)
5. 季節外アイテムを上部棚へ収納
限られた玄関スペースを有効活用するには、使用頻度に応じた収納の「ゾーニング」が効果的です。シーズンオフの靴やレインウェアなどは、収納棚の上段やクローゼットの奥など、日常的に手が届きにくい場所へまとめて収納しましょう。
例えば、夏場には長靴やレインコート、冬場にはサンダルや夏用の帽子など、その時期に使わないものを上段収納に移動させます。季節の変わり目には定期的に入れ替えを行うと良いでしょう。
収納ボックスにはしっかりと内容物のラベルを貼っておくことがポイントです。「冬靴」「夏物帽子」など明記しておけば、必要になったときにすぐに取り出せます。特に子ども用の靴は成長が早いため、サイズごとに分けて収納しておくと便利です。
さらに、玄関以外にも洗面所や廊下など、家のさまざまな場所での収納アイデアをもっと知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
家づくりをプロ目線で解説!幅1mあればできる収納アイデア5選 | Sodate(ソダテ)
便利な玄関収納アイテム5選
ここからは、玄関収納をより効率的にするための便利なアイテムをご紹介します。それぞれの特徴と活用法を知って、自宅の玄関に最適なものを選んでみてください。
1. 壁掛けシューズラック
壁掛けシューズラックは、床スペースを取らずに靴を収納できる優れものです。特に狭い玄関やマンションにお住まいの方におすすめです。
壁に固定するタイプなので、お子さんが引っ張っても倒れる心配がなく安全です。また、靴を立てて収納するため、湿気がこもりにくいというメリットもあります。
設置場所の高さを調節すれば、子どもでも自分で靴の出し入れができるようになります。自立心を育てながら、靴の片付けの習慣づけにもつながるでしょう。
2. 多機能ドアフック
多機能フックは、玄関ドアや下駄箱の扉裏を活用できる便利なアイテムです。鍵、傘、エコバッグなど、小物類を一括管理するのに最適です。
突起が少ないスリムなデザインのものを選べば、扉の開閉を妨げません。また、賃貸住宅でも使える粘着タイプやS字フックタイプもあり、壁に穴を開けずに設置できます。
子どもの幼稚園バッグや通学グッズも扉裏フックに掛けておけば、「明日の準備」が一目でわかり、朝の忙しい時間も慌てずに済みます。
3. オープンデザインラック
オープンデザインラックは、「見せる収納」を楽しむための最適なアイテムです。スチール製やウッド製など、インテリアに合わせて素材を選べます。
棚板の高さが調整できるタイプなら、ブーツなどの高さのある靴も収納できます。また、上段にはお気に入りの小物や季節の装飾品を飾れば、玄関が明るい雰囲気になります。
湿気対策として、オープンラックの下に珪藻土マットを敷くと効果的です。靴の臭いや湿気を吸収してくれるので、清潔な玄関を保つことができます。
4. スタッキングボックスやバスケット
スタッキングボックスやバスケットは、小物の分類や家族別のゾーン作りに便利なアイテムです。積み重ねられるタイプなら、限られたスペースを縦に活用できます。
透明なプラスチック製を選べば中身が見えるので、探しやすく便利です。一方、布製や籐製のものは見た目もおしゃれで、玄関のインテリア性を高めてくれます。
子どもの靴下や帽子、手袋などの小物は、専用のバスケットを用意しておくと行方不明になりにくいでしょう。家族それぞれに専用のボックスを割り当てれば、「これは誰のもの?」という混乱も避けられます。
5. 脚付きキャビネット
脚付きキャビネットは、圧迫感を抑えながらも収納力を確保できる優れたアイテムです。床との間に空間があることで、視覚的にも広く感じられます。
掃除のしやすさも大きなメリットです。床とキャビネットの間にホコリがたまりやすい玄関でも、脚付きなら掃除機やモップが通せるので、いつでも清潔を保てます。
キャスター付きタイプを選べば、模様替えや大掃除の際に簡単に移動できて便利です。特にお子さんの成長に合わせて収納の配置を変えたい家庭には、フレキシブルに対応できるキャスター付きがおすすめです。
土間収納のアイデアについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
土間収納アイデア特集!玄関をスッキリさせるコツ | Sodate(ソダテ)
狭い玄関や賃貸住宅でもできる収納テクニック
限られたスペースや、壁に穴を開けられない賃貸住宅でも、工夫次第で効率的な収納が可能です。ここでは、そんな状況でも実践できる収納テクニックをご紹介します。
隙間収納を活用した省スペース術
玄関の隙間を有効活用するには、専用の隙間収納家具がおすすめです。下駄箱と壁の間、ドアの横など、わずかなスペースでも活用できます。
幅10〜20cmほどのスリムな収納ラックは、傘立てや掃除道具入れとして活用できます。また、マグネット式の小物ホルダーをスチール製のドアに取り付ければ、鍵や小銭入れなどの定位置を作れます。
「立てる収納」を意識することで、限られた面積でも多くのものを収納できます。例えば、靴も横に並べるのではなく、縦に立てて収納するシューズスタンドを使えば、同じスペースでより多くの靴を収納できるでしょう。
DIYで叶える自分だけの玄関収納
市販の収納グッズでは物足りない方や、もっと自分好みの収納を作りたい方には、DIYがおすすめです。壁に穴を開けずに設置できる突っ張り棒を使ったアイデアも多く、賃貸住宅でも実践できます。
例えば、突っ張り棒を玄関の壁面に横向きに設置し、S字フックを掛ければ、傘やバッグを掛けるハンガーに早変わり。100円ショップの木材やボックスを組み合わせて、オリジナルのシューズラックを作ることもできます。
お子さんと一緒に作る靴箱の目印や、名前プレートなども楽しいDIYプロジェクトになるでしょう。家族で協力して作ることで、物を大切にする心も育ちます。
家づくりをプロ目線で解説!幅1mあればできる収納アイデア5選 | Sodate(ソダテ)
まとめ
この記事では、玄関収納をスッキリと整理するためのさまざまなアイデアとおすすめアイテムをご紹介しました。「隠す収納」と「見せる収納」の使い分け、壁面や隙間を活用した省スペース術、家族構成に合わせた収納プランなど、実践しやすい工夫が満載です。
また、暮らしに合った収納方法は人それぞれ異なります。こちらのページでは、それぞれの希望や暮らし方、住まいの形によって異なる収納の考え方やポイントを紹介しています。ぜひ今後の住まいづくりの参考にしてみてください。
アイフルホームでは、「性格」「場所」「暮らし方」の3つの視点から、お客様一人ひとりに最適な収納方法をご提案しています。理想の住まいを実現するために徹底的に寄り添ったサポートを行っていますので、ご興味のある方はお気軽にご相談ください。