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意外と知らないバルコニー・ベランダ・テラスの違いとは?特徴やメリット

バルコニー
バルコニー
目次

マンションや戸建ての物件情報を見ていると、「バルコニー付き」「ベランダあり」「テラスあり」といった表記を目にすることがありますよね。しかし、この3つの違いを正確に説明できる方は意外と少ないのではないでしょうか。実は、屋根の有無や設置場所、広さなど、それぞれに明確な違いがあり、用途やメリットも大きく異なります。

この記事では、ベランダ・バルコニー・テラスの違いを分かりやすく解説し、それぞれの特徴やメリット、あなたに合った選び方までご紹介します。

ベランダ・バルコニー・テラスの基本的な違い

バルコニー

ベランダ、バルコニー、テラスは、どれも建物の外側に設けられた屋外スペースですが、構造や設置場所に明確な違いがあります。この違いを理解することで、物件選びの際にどのような使い方ができるのかを具体的にイメージできるようになります。まずは、それぞれの基本的な定義と違いについて見ていきましょう。

建築基準法上の定義と実際の違い

実は、建築基準法では、ベランダ・バルコニー・テラスの厳密な定義や区別は定められていません。一般的には不動産業界や建築業界の慣習として使い分けられているのが現状です。法律上の明確な区分はありませんが、不動産物件の表記や実際の使用においては、構造的特徴によって呼び分けられています。

そのため、同じような構造でも物件によって呼び方が異なる場合があります。物件情報を見る際は、図面や写真で実際の構造を確認することが大切です。また、内見の際には実際に現地で屋根の有無や広さ、日当たりなどを確認することをおすすめします。

屋根の有無で分かる違い

ベランダ・バルコニー・テラスを区別する最も分かりやすいポイントは、屋根の有無です。この点が、使い勝手や用途を大きく左右します。それぞれの違いを整理したのが、次の比較表です。

種類 屋根 特徴
ベランダ あり 雨や日差しを防げるため、洗濯物干しに適している
バルコニー なし 開放感があり、日光を十分に取り込める
テラス なし(または部分的) 1階部分に設置され、庭と一体的に使える

ベランダは屋根があるため、急な雨でも洗濯物が濡れにくく、夏場の強い日差しも遮ることができます。一方、バルコニーやテラスは屋根がないため、開放感があり採光性に優れていますが、雨の日は使いにくいという特徴があります。

設置場所による分類

屋根の有無に加えて、設置される階数や場所によっても区別されます。この違いが、使い方やメリットに大きく影響します。

ベランダとバルコニーは、一般的に2階以上の階に設置されます。建物の外壁から張り出した形で作られており、下の階の屋根部分を利用する場合もあります。手すりが設置されているのも共通の特徴です。これに対して、テラスは1階部分に設置されることがほとんどです。地面と同じ高さか、少し高い位置に作られ、庭やエントランスと連続した空間として使われます。そのため、手すりがないこともあり、より開放的な印象を与えます。

設置場所の違いは、避難経路としての役割にも関係します。2階以上に設置されるベランダやバルコニーは、火災時の避難経路として重要な役割を持つため、避難はしごや隣戸との仕切り板が設置されていることがあります。そのため、大型の荷物や家具を置く際には、避難の妨げにならないよう配慮が必要です。

ベランダやバルコニーの安全性を高めることは、日常の使いやすさだけでなく、災害時の備えにもつながります。避難経路としての役割を意識しながら、家具の配置や手すりの点検などを見直すことが大切です。より具体的な家庭での防災対策については、こちらの記事で詳しく解説されています。
「いつかやる」では間に合わない?子どもとおうち防災 | Sodate(ソダテ)

ベランダの特徴とメリット・デメリット

ベランダは、屋根付きの屋外スペースとして、日本の住宅で最も一般的に見られるタイプです。特にマンションやアパートでは、洗濯物を干すスペースとして欠かせない存在となっています。ここでは、ベランダの具体的な特徴と、使う上でのメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

ベランダの構造的特徴

ベランダの最大の特徴は、屋根があることです。建物の外壁から張り出した構造で、上階のベランダや庇が屋根の役割を果たします。幅は1m前後が一般的で、バルコニーに比べるとコンパクトなサイズであることが多いです。

床材には、防水性のあるタイルやコンクリート、樹脂製のすのこなどが使われることが多いです。排水用の勾配がついており、雨水が溜まらないように設計されています。手すりの高さは建築基準法で110cm以上と定められており、安全性が確保されています。

また、ベランダには洗濯物を干すための物干し金具や、エアコンの室外機を置くスペースが設けられていることがほとんどです。マンションなどの集合住宅では、共用部分に該当するため、リフォームや改造には制限があることを覚えておきましょう。

ベランダのメリット

ベランダの最大のメリットは、屋根があることで天候に左右されにくい点です。日常的に洗濯物を干す場所として、非常に使い勝手が良いスペースとなります。

急な雨が降ってきても、屋根があるおかげで洗濯物が濡れる心配が少なくなります。特に共働きのご家庭では、日中家を空けることが多いため、この安心感は大きなメリットです。また、屋根があることで夏場の強い日差しを遮ることができ、洗濯物が日焼けで色あせるのを防げます。デリケートな衣類を干す際にも安心です。

屋根が紫外線や雨から保護してくれるため、小型の収納ボックスやガーデニング用品を置いておくこともできます。室内に収納しきれないアウトドア用品や季節用品を一時的に保管する場所としても活用できます。

さらに、屋根があることで、ベランダ自体の床材や手すりの劣化も緩やかになります。直射日光や雨風にさらされる時間が少ないため、メンテナンスの頻度も比較的低く抑えられます。

ベランダのデメリットと注意点

メリットが多いベランダですが、構造上のデメリットや使用する際の注意点もあります。特に日当たりや開放感については、バルコニーと比較すると劣る部分があります。

屋根があることで、日光を遮ってしまうため、室内への採光が制限されます。特に南向きの部屋でも、ベランダの屋根が大きいと、冬場は室内が暗く感じられることがあります。また、日光を十分に必要とする植物のガーデニングには、あまり向いていません。日照時間が限られるため、植物の生育に影響が出る可能性があります。

加えて、奥行きが狭い場合も多く、大型の家具や設備を置くのは難しい傾向があります。テーブルセットを置いてくつろぎスペースとして使いたい場合も、やや手狭に感じることがあるでしょう。

バルコニーの特徴とメリット・デメリット

バルコニー

バルコニーは、屋根がなく開放感のある屋外スペースとして、近年の新築マンションや戸建てで人気が高まっています。特に広めのバルコニーは「ルーフバルコニー」や「スカイバルコニー」と呼ばれ注目されています。ここでは、バルコニーの特徴とメリット・デメリットを詳しくご紹介します。

バルコニーの構造的特徴

バルコニーの最大の特徴は、屋根がないことです。建物の外壁から張り出した構造はベランダと同様ですが、上部に屋根がないため、空が見える開放的な空間となっています。

広さはベランダよりも広く設計されることが多く、特に「ルーフバルコニー」と呼ばれるタイプは、下の階の屋根部分を利用するため、10㎡以上の広いスペースを確保できることもあります。一般的なバルコニーでも、奥行きが1.5mから2m程度あり、テーブルセットなどを置いてくつろぐことができます。

手すりの高さはベランダと同様に110cm以上が基本ですが、デザイン性の高いガラス手すりや金属製の柵が使われることも多く、見た目にもスタイリッシュな印象を与えます。床材には防水加工されたタイルやウッドデッキ調の素材が使われることが多く、素足で歩いても快適に過ごせるよう配慮されています。

バルコニーのメリット

バルコニーの最大のメリットは、開放感と採光性の高さです。屋根がないことで、空を見上げることができ、自然光をたっぷりと取り込むことができます。

日光を遮るものがないため、室内への採光が非常に良好です。特に南向きのバルコニーがある部屋は、冬場でも暖かく、明るい室内環境を保つことができます。また、通風性にも優れており、風通しの良い快適な空間となります。開放的な空間は、ガーデニングに最適で、日光を好む植物や野菜を育てるのに向いています。ハーブやミニトマトなどを育てて、ちょっとした家庭菜園を楽しむこともできます。

ほかにも、広めのバルコニーであればさまざまな場面で活用できます。テーブルセットやチェアを置いて、休日には外でゆっくりとコーヒーを楽しんだり、友人を招いてバーベキューをしたりすることも可能です。展望の良い高層階のバルコニーの場合はリゾート気分を味わうこともできます。

バルコニーのデメリットと注意点

開放感が魅力のバルコニーですが、屋根がないことによるデメリットもあります。特に雨の日の使い勝手や、メンテナンスについては注意が必要です。

屋根がないため、雨の日は洗濯物を干すことができません。急な雨に気づかないと、洗濯物が濡れてしまうリスクがあります。共働きのご家庭で日中家を空けることが多い場合は、洗濯物を干す場所としてはやや不便に感じられるかもしれません。

また、直射日光や雨風に常にさらされるため、床材や手すりの劣化が早く、定期的なメンテナンスが必要になります。ウッドデッキ調の床材は、防水加工されていても経年劣化により色あせや腐食が生じることがあります。数年に一度は塗装や張り替えを検討する必要があるでしょう。

さらに、夏場は直射日光が強く、床が高温になることがあります。素足で歩くと熱く感じられることもあるため、日除けのタープやパラソルを設置するなどの対策が必要です。冬場は風が強く吹き込むため、防寒対策も考えなければなりません。

テラスの特徴とメリット・デメリット

テラスは、1階部分に設置される屋外スペースで、庭と一体的に使える開放的な空間として人気があります。戸建て住宅でよく見られるタイプで、リビングと庭をつなぐ中間的な役割を果たします。ここでは、テラスの特徴とメリット・デメリットを詳しく解説します。

テラスの構造的特徴

テラスは、建物の1階部分に設けられた屋外スペースで、地面と同じ高さか、わずかに高い位置に作られます。一般的には庭の一部として設計され、リビングやダイニングから直接出入りできます。

屋根がないことが基本ですが、パーゴラやオーニング(日除け)を後付けすることもできます。床材にはタイルやウッドデッキ、石材などが使われ、庭の景観と調和するようにデザインされることが多いです。手すりは設置されないことが多く、庭との境界があいまいな開放的な空間となっています。

広さはバルコニーよりもさらに広く、10㎡以上のスペースが確保されることも珍しくありません。大きなテーブルセットやアウトドアファニチャーを配置しても、ゆとりのある空間を作ることができます。

テラスのメリット

テラスの最大のメリットは、庭と一体的に使える広い空間と、多目的な活用のしやすさです。リビングの延長として使うことで、住まい全体の広がりを感じることができます。

テラスでは、大きなテーブルセットを置いて、家族や友人と食事を楽しんだり、バーベキューをしたりすることができます。リビングから直接出入りできるため、料理や飲み物の準備も室内と行き来しながらスムーズに進められます。子どもたちが遊ぶスペースとしても最適で、室内から見守りながら安心して遊ばせることができます。

ガーデニングや家庭菜園を楽しむのにも、テラスは最適です。プランターや菜園スペースを設けて、季節の花や野菜を育てることができます。1階にあるため、水やりや収穫も楽に行えます。

また、テラスはペットと過ごす場所としても人気があります。犬を飼っている家庭では、テラスで一緒に日向ぼっこをしたり、軽い運動をさせたりすることができます。庭への出入りもしやすいため、ペットの遊び場としても活用できます。

テラスは家族だけでなく、ペットとの時間も快適に過ごせる空間です。室内と庭をつなぐ動線を活かしながら、愛犬との暮らしをより便利で安心なものに整えることができます。ペットと一緒に快適に暮らす工夫については、こちらの記事で詳しく紹介されています。
人もペットも快適な家づくりとは?癒しだけじゃない豊かな愛犬との生活 | Sodate(ソダテ)

テラスのデメリットと注意点

広くて便利なテラスですが、1階に設置されることから生じるデメリットや注意点もあります。特にプライバシーや防犯面では、対策が必要になることがあります。

1階にあるため、外部からの視線が気になることがあります。道路に面している場合や、隣家との距離が近い場合は、プライバシーの確保が課題となります。目隠しフェンスや植栽、オーニングなどを設置して、視線を遮る工夫が必要です。

また、防犯面でも注意が必要です。1階のテラスから室内への侵入が容易なため、窓には防犯ガラスや補助錠を取り付けるなどの対策を講じる必要があります。夜間はセンサーライトを設置するなど、防犯対策を怠らないようにしましょう。

屋根がないため、雨の日は使えず、設置した家具や設備が雨に濡れてしまいます。耐水性のある素材を選ぶか、使わないときはカバーをかけるなどの対策が必要です。また、直射日光や雨風にさらされるため、床材や家具の劣化が早く、定期的なメンテナンスが欠かせません。ウッドデッキの場合は、数年ごとに再塗装や部分的な張り替えを行う必要があります。

まとめ

ベランダ、バルコニー、テラスは、それぞれに明確な違いがあり、用途やメリットも異なります。あなたのライフスタイルや家族構成、日常の使い方に合わせて、最適な屋外空間を選ぶことが大切です。共働きで洗濯物を安心して干したいならベランダ、眺望や採光を重視するならバルコニー、アウトドアを楽しみたいならテラスがおすすめです。物件選びやリフォームの際には、屋根の有無、広さ、日当たり、プライバシーなどを実際に確認し、納得のいく選択をしましょう。

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この記事を書いた人
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1984 年の創業以来、「より良い家を、より多くの人に、より合理的に提供する」との使命を掲げ、お客様の「良い家に住みたい」というご要望にお応えするため、だれもが安心して家を手に入れられる住宅のフランチャイズチェーンシステムを開発・導入したパイオニアです。
アイフルホームは「子ども目線、子ども基準の家づくり」に取り組んでいます。
また、多様化する生活スタイルに柔軟に対応し、子どもだけでなく、家族みんなの生活を豊かに、快適に過ごせる家をご提案します。

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