朝起きてすぐに白湯を飲むと体が温まって調子が良いという話を聞いたことはありませんか。白湯は健康や美容に良いとされていますが、普通のお湯と何が違うのか、どんな効果があるのか、そしてどうやって作ればいいのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、白湯とお湯の違いや白湯がもたらす健康効果、そして水道水やケトル、電子レンジを使った簡単な作り方まで、わかりやすくご紹介します。
白湯とお湯の違いとは

白湯とお湯は一見すると同じように見えますが、実は作り方や目的、そして体への影響に違いがあります。まずは白湯とお湯、さらに湯冷ましとの違いを理解することで、なぜ白湯が健康に良いとされているのかが見えてきます。
白湯と普通のお湯の定義の違い
白湯とは、水を一度しっかりと沸騰させてから、飲みやすい温度まで冷ましたお湯のことを指します。一般的には50℃前後まで冷まして飲むのが基本とされています。一方で普通のお湯は、水を温めただけの状態を指すことが多く、必ずしも沸騰させる必要はありません。たとえば電気ケトルで80℃に設定して沸かしたお湯や、温水器から出るお湯などは、沸騰していない状態のお湯と言えます。
白湯は必ず一度沸騰させることで、水道水に含まれる残留塩素や不純物を除去する工程が含まれているため、普通のお湯とは区別されます。この沸騰という工程が、白湯の健康効果を高める重要なポイントです。また、湯冷ましという言葉もありますが、これは沸騰させたお湯を常温またはそれ以下まで冷ましたものを指すことが多く、温度の面で白湯とは異なります。
作り方と温度の違い
白湯を作る際には、水を少し多めに入れ、沸騰後にフタを外して弱火で10分程度しっかりと沸かすことが推奨されています。これは、沸いてすぐには不純物が揮発しないため、空気に触れさせながら時間をかけて沸かす必要があるからです。この工程により、水道水に含まれる残留塩素やトリハロメタンといった不純物を揮発させやすくなります。しっかりと沸かしたら火を止めて、50℃前後まで自然に冷まします。この温度は体温よりも少し高く、体に負担をかけずにゆっくりと体を温めることができる温度帯とされています。
一方で普通のお湯は、必ずしも沸騰させる必要がなく、お茶やコーヒーを淹れるために80℃〜90℃に温めたり、カップ麺を作るために熱湯を使ったりと、目的に応じて温度が変わります。白湯のように不純物を除去する工程を経ていないため、水道水の質がそのまま残っている可能性があります。また、湯冷ましは沸騰させた後に室温まで冷ますため、温度は20℃〜30℃程度になることが多く、飲む際の体への作用も白湯とは異なります。
白湯がもたらす健康・美容効果

白湯を毎日の習慣として取り入れることで、さまざまな健康効果や美容効果が期待できると言われています。ここでは、白湯が体にどのような良い影響を与えるのか、具体的な効果とその理由を詳しく見ていきましょう。
冷え性改善と血行促進
白湯を飲むことで、体の内側からじんわりと温まり、冷え性の改善につながると考えられています。特に朝起きてすぐに白湯を飲むことで、夜の間に下がった体温を穏やかに上げることができます。体が温まると血管が広がり、血液の流れがスムーズになるため、手足の先まで血液が行き渡りやすくなります。
冷え性に悩む女性にとって、白湯は薬に頼らずに体を温める自然な方法として、日常的に取り入れやすい健康習慣です。血行が良くなることで、肩こりや腰痛の緩和にもつながる可能性があります。また、血液の流れが改善されると酸素や栄養素が体の隅々まで届きやすくなるため、疲労回復や免疫力の向上にも役立つと考えられています。
白湯で体を温める習慣と合わせて、食生活にも気を配るとさらに体の巡りを整えやすくなります。特に、肺や呼吸器の健康を意識した薬膳的な食材を取り入れることで、免疫力の維持や日々の健康づくりにも役立ちます。具体的な食材の選び方や簡単な取り入れ方は、こちらの記事で詳しく紹介されています。
コロナ禍だからこそ暮らしの中で健康づくり 肺をすこやかに整える薬膳的食生活のコツ | Sodate(ソダテ)
代謝アップとダイエット効果
白湯を飲むことで基礎代謝が上がると言われています。体温が1℃上がると基礎代謝が約13%向上するとされており、白湯によって体を温めることで、エネルギーを消費しやすい体づくりが期待できます。代謝が上がると、同じ運動量でもより多くのカロリーを消費できるため、ダイエット中の方にとっても白湯は心強い味方となります。
また、白湯は胃腸を温めることで消化機能を活性化させ、食べたものがスムーズに消化されやすくなります。消化がスムーズになると、余分な脂肪が蓄積されにくくなり、体重管理にも良い影響を与える可能性があります。さらに、白湯を食事の前に飲むことで満腹感が得られやすくなり、食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。ダイエットにおいては、無理な食事制限よりも体の内側から整えることが大切ですので、白湯を習慣にすることは健康的な体づくりに役立ちます。
白湯で体の内側から整えたあとは、食材を工夫したダイエットも取り入れてみるとさらに効果的です。中でも、食物繊維やビタミンが豊富なさつまいもを使った方法は、無理なく満腹感を得ながら健康的に体重管理ができます。詳しいやり方やおすすめレシピは、こちらの記事で確認できます。
さつまいもダイエットはなぜ痩せる?やり方と食べる量、レシピを紹介 | Sodate(ソダテ)
デトックスと老廃物の排出
白湯には体内の老廃物を排出しやすくする働きがあると考えられています。白湯を飲むことで胃腸が温まり、消化器官の動きが活発になります。その結果、腸の蠕動運動が促進され、便通が改善されることがあります。便秘に悩んでいる方にとって、白湯は薬に頼らずに自然なお通じを促す方法として有効です。
さらに、白湯を飲むと体温が上がり、汗をかきやすくなることもあります。汗とともに老廃物や余分な塩分が体外に排出されるため、むくみの解消にもつながります。朝一番に白湯を飲むことで、寝ている間に体内に溜まった老廃物をスムーズに排出し、一日をすっきりとした気分で始めることができます。また、白湯は腎臓の働きをサポートし、尿の排出を促すことで体内の水分バランスを整える効果も期待できます。
美肌効果と肌トラブルの予防
白湯を習慣的に飲むことで、肌の調子が良くなったと感じる方も多くいます。これは血行が良くなることで、肌の細胞に酸素や栄養が行き渡りやすくなるためです。肌のターンオーバーが正常に働くようになると、古い角質が自然に剥がれ落ち、新しい健康な肌が生まれやすくなります。
また、白湯を飲むことで体内の水分バランスが整い、肌の乾燥を防ぐ効果も期待できます。乾燥はシワやくすみの原因となるため、内側から水分を補給することは美肌づくりにおいて重要です。さらに、老廃物がスムーズに排出されることで、ニキビや吹き出物といった肌トラブルの予防にもつながります。外側からのスキンケアだけでなく、内側からのケアとして白湯を取り入れることで、より健康的で美しい肌を保つことができるでしょう。
白湯の詳しい効果については、こちらの記事で紹介されています。ぜひ、参考にしてみてください。
白湯の効果?温度や寝る前の飲み方とは?ダイエットや便秘に効く? | Sodate(ソダテ)
水道水を使った白湯の作り方
白湯を作るために特別な水を用意する必要はなく、家庭の水道水でも十分に作ることができます。ただし、水道水には残留塩素やトリハロメタンといった不純物が含まれていることがあるため、正しい方法で沸騰させることが大切です。ここでは、水道水を使った白湯の作り方と注意点を詳しく解説します。
鍋を使った基本的な作り方
鍋を使った白湯の作り方は、最も伝統的でシンプルな方法です。まず、鍋に水道水を入れて強火にかけます。水が沸騰し始めたら、蓋を開けたまま火を弱め、10分程度沸騰させ続けます。この工程が重要で、沸騰させることで水道水に含まれる残留塩素やトリハロメタンを揮発させることができます。
蓋を開けたまま沸騰させることで、不純物が蒸気とともに外に逃げやすくなり、より安全でおいしい白湯を作ることができます。10分経ったら火を止め、そのまま自然に50℃前後まで冷まします。温度計がない場合は、湯気が少し立つ程度で、飲んでみてぬるいと感じるくらいが目安です。急いで冷ます必要がある場合は、コップに注いで少し置いておくと早く冷めます。鍋を使った方法は時間がかかりますが、しっかりと不純物を除去できるため、安心して飲むことができます。
水道水を使う際の注意点
水道水を使って白湯を作る際には、いくつかの注意点があります。まず、水道水には消毒のための塩素が含まれており、そのまま温めただけでは塩素臭が残ることがあります。塩素自体は人体に直接的な害はないとされていますが、風味が悪くなるため、しっかりと沸騰させて揮発させることが大切です。
また、水道水を沸騰させると一時的にトリハロメタンという物質の濃度が上がることが知られていますが、これも蓋を開けたまま10分以上沸騰させ続けることで、ほぼすべてを取り除くことができます。そのため、短時間の沸騰では不十分であり、しっかりと時間をかけることが重要です。さらに、古い配管や水道管の劣化が気になる地域では、浄水器を通した水を使うとより安心です。浄水器を使えば塩素や不純物をあらかじめ除去できるため、沸騰時間を短縮することもできます。
白湯を作る際のポイント
白湯を作る際には、水の量や沸騰時間、冷ます時間にも気を配ると、よりおいしく体に優しい白湯を作ることができます。一度に大量に作るのではなく、飲む分だけその都度作る方が新鮮で風味が良いです。もし作り置きをする場合は、清潔な保温ポットに入れて保管し、その日のうちに飲み切るようにしましょう。
また、白湯を飲む際の温度も重要です。熱すぎると口や喉を傷める可能性があり、冷めすぎると体を温める効果が薄れてしまいます。50℃前後がちょうど良いとされており、この温度は体に負担をかけずにゆっくりと吸収される温度帯です。自分の好みに合わせて、少し温かめやぬるめなど調整しても構いません。大切なのは、毎日無理なく続けられることです。
ケトルや電子レンジを使った白湯の作り方

毎日鍋でお湯を沸かすのは時間がかかって大変だと感じる方も多いでしょう。そんなときは、電気ケトルや電子レンジを使って手軽に白湯を作る方法もあります。ここでは、忙しい朝でもすぐに作れる便利な方法をご紹介します。
電気ケトルを使った作り方
電気ケトルを使えば、短時間で簡単に白湯を作ることができます。まず、ケトルに水道水を入れてスイッチを入れます。ケトルが自動で沸騰を止めたら、そのまま蓋を開けて数分間放置し、湯気を逃がします。この工程で塩素などの不純物を揮発させることができます。
その後、コップに注いで適温になるまで冷まします。電気ケトルは短時間で沸騰するため忙しい朝にぴったりですが、鍋で沸騰させる場合に比べると不純物の除去が不十分になる可能性があります。そのため、気になる方は浄水器を通した水を使うか、ケトルで沸騰させた後に少し時間を置いてから飲むようにしましょう。また、ケトルの内側は定期的に掃除をして清潔に保つことも大切です。
電子レンジを使った作り方
電子レンジを使えば、さらに手軽に白湯を作ることができます。耐熱性のマグカップやコップに水道水を入れ、ラップをせずに電子レンジで加熱します。500Wで2分〜3分程度が目安ですが、温度が足りない場合は10秒ずつ追加で加熱してください。
電子レンジを使う際には、沸騰しすぎて突沸(とっぷつ)が起こらないように注意が必要です。突沸とは、加熱しすぎた水が急激に沸騰して飛び散る現象で、やけどの原因になることがあります。これを防ぐために、加熱時間を少しずつ調整し、加熱後は少し時間を置いてから取り出すようにしましょう。電子レンジで作った白湯は、鍋やケトルに比べて不純物の除去が不十分なため、できれば浄水器を通した水や、ミネラルウォーターを使うとより安心です。
まとめ
白湯は水を一度沸騰させてから冷ましたもので、普通のお湯とは不純物の除去や温度の面で違いがあります。白湯を飲むことで冷え性改善や代謝アップ、デトックス効果、美肌効果、リラックス効果など、さまざまな健康・美容効果が期待できます。
水道水から白湯を作る場合は、鍋で10分程度しっかり沸騰させて不純物を除去することが大切です。忙しい方には電気ケトルや電子レンジを使った簡単な作り方もありますが、浄水器やミネラルウォーターを使うとより安心です。白湯を飲むタイミングは朝起きてすぐが最も効果的で、食事の前後や寝る前に飲むことでも体に良い影響を与えます。
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