毎日の暮らしに欠かせない掃除用具。いざ使おうと思った時に「どこにしまったっけ?」と探し回ったり、出しにくい場所に詰め込んでいたりと、収納に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。掃除用具はサイズも形もバラバラで、収納場所に困るアイテムの代表格です。しかし、適切な収納方法を取り入れれば、スペースを有効活用しながら、使いたい時にサッと取り出せる環境が作れます。
この記事では、限られたスペースでも実践できる掃除用具の収納アイデア7選をご紹介します。100円ショップのアイテムを活用した手軽な方法から、おしゃれに見せる収納術まで、あなたのお家にぴったりの方法が見つかるはずです。
掃除用具の収納に関する基本ポイント
掃除用具の収納を考える前に、まずは基本的なポイントを押さえておきましょう。
収納前に必要なもの・不要なものを整理する
収納を始める前に、まずは使っている掃除用具を全て出して確認してみましょう。複数あるもの、使っていないもの、劣化しているものなどを整理することで、収納スペースを確保できます。
掃除用具は「必要な時に、必要なものだけ」がベストです。使わないものをいくら上手に収納しても、それは単なるスペースの無駄遣いになってしまいます。
使用頻度と用途で分類する
掃除用具は大きく分けて「毎日使うもの」「週に数回使うもの」「季節や特別な時だけ使うもの」に分類できます。この使用頻度に合わせて収納場所を決めると、日常の掃除がグッと楽になります。
また、「水回り用」「フロア用」「ホコリ取り用」など、用途別に分類しておくと、掃除の際に必要なものをまとめて取り出せて便利です。
掃除用具入れのアイデア①:仕切りを使った引き出し収納
引き出しは小さな掃除用具をまとめて収納できる便利なスペースです。しかし、ただ詰め込むだけでは取り出しにくく、使いづらくなってしまいます。
引き出し内を仕切って整理整頓
引き出し内に仕切りを設けることで、スポンジやブラシ、クロスなどの小物類がごちゃごちゃにならず、取り出しやすくなります。以下のような身近なもので仕切りを作ることもできます。
- 100円ショップの仕切りケースを活用する
- 牛乳パックを切って自作の仕切りにする
- ジップロックなどの袋に種類別に入れて立てて収納する
仕切りを作る際は、引き出しのサイズに合わせて計画的に配置しましょう。引き出しの奥行きをフル活用するには、奥から手前に向かって「使用頻度が低いもの→高いもの」の順に配置するのがポイントです。
ラベリングで取り出しやすく
仕切りケースやボックスには、中身が一目でわかるようにラベルを貼っておくと便利です。特に家族で共有する場合は、誰でも元の場所に戻せるようになります。
「モノの定位置を決める」というのは、整理収納の基本中の基本です。ラベリングは、その定位置を視覚化する効果的な方法なのです。
掃除用具入れのアイデア②:壁面収納の活用
掃除用具の中でも特に収納に困るのが、ほうきやモップなどの長いアイテムです。これらは床置きすると場所を取るだけでなく、倒れやすく不安定です。そこで活用したいのが壁面収納です。
フックやレールで長い掃除道具を壁掛け収納
壁にフックやレールを取り付けると、長い掃除道具をスッキリと収納できます。床面積を使わずに済むため、限られたスペースでも効率的に収納できるのが魅力です。
突っ張り棒やツールホルダーで省スペース収納
たとえば、突っ張り棒とS字フックを組み合わせれば、ほうきやモップなどを吊るして収納できます。また、壁に直接取り付けるツールホルダーを使えば、道具をしっかり固定できて見た目もすっきりします。さらに、洗濯機横などのちょっとした隙間にも突っ張り棒を活用すれば、収納スペースとして有効活用できます。
掃除用具入れのアイデア③:フィルムフックで吊るす
壁に穴を開けられない賃貸住宅でも心配ない、貼って剥がせるフィルムタイプのフックは掃除用具収納の強い味方です。
水回りでの活用法
浴室やキッチンなどの水回りは、掃除用具を置くスペースが特に限られています。そんな場所でも、フィルムフックならタイル面やガラス面に貼り付けられるため、スポンジやブラシを吊るして収納できます。
水回りの掃除用具は乾かしながら収納することで、カビやニオイの発生を防げます。吊るす収納は通気性も良く、衛生的に保管できる優れた方法なのです。
見えない場所にも活用できる便利さ
シンク下の収納庫内側や、収納棚の側面など、普段見えない場所にフックを貼れば、小物類の収納場所が劇的に増えます。フックは100円ショップでも種類が豊富なので、収納したいアイテムのサイズや重さに合わせて選びましょう。
特に、シンク下の扉裏はボトル型洗剤やスプレーを吊るすのに最適です。使用頻度の高いものほど手前に配置すると、取り出しやすくなります。
掃除用具入れのアイデア④:クローゼット・棚内の空間確保&整理
家庭によっては、掃除用具専用のクローゼットや棚がある場合もあります。こういったスペースを最大限に活用するためには、計画的な配置が重要です。
クローゼット内を掃除用具専用に整える
クローゼットの一部を掃除用具専用エリアとして確保する場合は、まず不要な物を処分して空間を作りましょう。その上で、掃除用具の種類やサイズに合わせた収納用品を導入します。
- 背の高い掃除道具は奥または側面に立てかける
- 棚板があれば、上段に小物、下段に大きめの用具を配置
- ドアラックを活用して扉裏も収納スペースに
クローゼット内に掃除用具をまとめておくメリットは、生活感を出さずにスッキリとした空間を保てることです。特に来客の多いご家庭では、サッと扉を閉めるだけで見た目もきれいになります。
専用ボックスで管理しやすく
クローゼットや棚内でも、掃除用具を用途別にボックスにまとめておくと管理が楽になります。キッチン用、バスルーム用、リビング用など、エリア別に分類するのがおすすめです。
専用ボックスは持ち運びできるタイプを選ぶと、掃除の際にそのまま持ち歩けて便利です。取っ手付きのかごやバケツなど、片手で持てるサイズが理想的です。
掃除用具入れのアイデア⑤:使用頻度別配置術
どんなに収納場所を確保しても、使用頻度を考えずに配置すると、日常的に使うものが取り出しにくい状況になりかねません。効率的な配置を考えましょう。
よく使うものは手の届きやすい場所に
毎日使う雑巾やハンディモップなどは、目線の高さや手が届きやすい場所に配置します。逆に、エアコンクリーニング用具などの季節限定で使うものは、上段や奥など少し手間のかかる場所でも問題ありません。
理想的な配置は以下の通りです。
- 毎日使うもの → 最も取り出しやすい場所(目線の高さ)
- 週に数回使うもの → 少し手を伸ばせば届く場所
- 月に数回使うもの → やや高い位置や低い位置
- 年に数回使うもの → 最も取り出しにくい場所(最上段や最下段)
収納場所と使用場所の関係性
使用頻度だけでなく、どこで使う道具かという点も重要です。例えば、キッチン掃除用の道具はキッチン近くに、トイレ掃除用の道具はトイレ近くに配置するなど、使用場所との距離を考慮した配置にしましょう。
これにより、掃除のたびに家中を道具を持って歩き回る必要がなくなり、掃除にかかる時間と労力を大幅に節約できます。「面倒くさい」と感じることが減れば、掃除の頻度も自然と上がりやすくなります。
掃除用具入れのアイデア⑥:おしゃれに見せる収納
掃除用具は隠すものという固定観念を捨て、あえて見せる収納にすることで、インテリアの一部として楽しむこともできます。
隠しながら飾る工夫
デザイン性の高いバスケットやボックスに掃除用具を入れれば、出しっぱなしでもインテリアの一部として馴染みます。特に、リビングなど人目につきやすい場所では、この「隠して飾る」収納がおすすめです。
例えば、麻素材や籐素材のバスケットに掃除用具を入れれば、ナチュラルテイストのインテリアにマッチします。アイアン製のバケツを使えば、インダストリアルな雰囲気にもできます。お部屋の雰囲気に合わせた素材や色を選びましょう。
統一感のあるアイテム選びでおしゃれに
見せる収納を成功させるコツは、収納アイテムに統一感を持たせることです。色や素材を揃えることで、バラバラ感がなくなり、おしゃれな印象になります。
「掃除用具=生活感」という固定概念を覆すには、デザイン性と機能性を兼ね備えた収納グッズ選びがカギです。最近は、インテリアショップやネット通販でもおしゃれな掃除用具収納が多く販売されていますので、ぜひチェックしてみてください。
掃除用具入れのアイデア⑦:デッドスペース徹底活用術
家の中には意外とデッドスペース(使われていない空間)が存在します。これらを掃除用具の収納に活用することで、収納力が大幅にアップします。
隙間収納の可能性
洗濯機と壁の間、冷蔵庫横、家具と壁の間など、わずかな隙間でも工夫次第で立派な収納スペースになります。
- 洗濯機横の隙間:突っ張り棒を設置してハンガーやS字フックで掃除用具を吊るす
- 冷蔵庫横:キャスター付きの細いラックを設置
- ドアの後ろ:ドアストッパーの位置を考慮して壁にフックを取り付ける
特に賃貸住宅では、壁に穴を開けられないことが多いため、突っ張り棒やすき間収納ラックなど、工事不要のアイテムを活用するのがおすすめです。
縦方向への収納の工夫
限られたスペースでは、横よりも縦方向の空間を活用することが重要です。天井近くまでの高さを利用できれば、収納力は何倍にも増えます。
縦方向の収納で大切なのは「取り出しやすさ」です。高い位置には脚立なしで取り出せるよう、引き出しタイプや、フックで引っ掛けられるハンドル付きの収納ボックスを選ぶと便利です。
また、壁面に突っ張り式のポールやラックを設置すれば、掃除機などの大型アイテムもスッキリと収納できます。床置きよりも場所を取らず、掃除機本体にホコリがつくこともありません。
まとめ
掃除用具の収納は、ただ片付けるだけでなく、使いやすさと取り出しやすさを重視することが大切です。この記事でご紹介した7つのアイデア「仕切りを使った引き出し収納」「壁面収納の活用」「フィルムフックで吊るす」「クローゼット・棚内の空間確保&整理」「使用頻度別配置術」「おしゃれな見せる収納」「デッドスペース徹底活用術」は、それぞれのご家庭の状況に合わせてアレンジして取り入れてみてください。
掃除用具がきちんと収納されていれば、掃除そのものも効率的に行えるようになります。今日からでも実践できる小さな工夫から始め、日々の家事負担を軽減しながらすっきりとした住空間を手に入れましょう。
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