離乳食作りに悩んでいませんか?「栄養バランスは大丈夫?」「赤ちゃんが喜ぶメニューが知りたい」など、日々の献立に頭を抱えることもあるかと思います。そんなとき、強い味方になってくれるのが「しらす」です。
しらすは栄養価が高く、カルシウムやたんぱく質が豊富で、赤ちゃんの発育に欠かせない栄養素がぎゅっと詰まっています。さらに、柔らかく食べやすいため、離乳食初期から取り入れられる優秀食材です。
この記事では、しらすの魅力や離乳食での活用法、月齢別におすすめのレシピ5選をご紹介します。忙しい育児の合間でも簡単に作れるメニューばかりなので、ぜひ毎日の離乳食作りにお役立てください。
しらすが離乳食におすすめな理由
離乳食の悩みのひとつとして、「栄養バランス」が挙げられます。特に魚介類は取り入れにくいと感じる家庭も多いのではないでしょうか。そんなときこそ、しらすの出番です。
豊富な栄養素
しらすには赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素がたくさん含まれています。特に以下の栄養素が豊富です。
- カルシウム:骨や歯の形成に重要
- たんぱく質:筋肉や臓器の発達に必須
- DHA:脳や神経の発達をサポート
- ビタミンD:カルシウムの吸収を助ける
これらの栄養素は赤ちゃんの健やかな発育に欠かせません。特にカルシウムとDHAは離乳食で不足しがちな栄養素なので、しらすを取り入れることで効率よく摂取できます。
食べやすさと使いやすさ
しらすは他の魚と比べて扱いやすい食材です。以下のような特徴があります。
- 柔らかい食感で消化しやすい
- 細かいため、形状調整が簡単
- 骨が柔らかく、丸ごと栄養を摂取できる
- 下処理が少なく、調理時間を短縮できる
特に離乳食初期は食材の形状に気を使いますが、しらすなら簡単につぶしてペースト状にできるため、調理の手間が少なくて済みます。中期以降も刻む程度で使えるので、忙しいパパ・ママの強い味方になってくれます。
離乳食でしらすを使う際のポイント
しらすを離乳食に取り入れる際には、いくつか押さえておきたいポイントがあります。これらに注意することで、安心して赤ちゃんに与えることができますよ。
塩抜きは欠かさずに行う
市販のしらすには塩分が含まれています。赤ちゃんの腎臓はまだ発達途上のため、過剰な塩分摂取は避けるべきです。必ず塩抜きをしてから使いましょう。
塩抜きの方法は簡単です。熱湯に5分ほどつけるだけで、ほとんどの塩分を取り除くことができます。少量なら茶こしを使うと便利です。塩抜きしたしらすは水気をしっかり切ってから使いましょう。
釜揚げしらすと生しらすでは塩分量が異なるため、塩抜きの時間も調整してください。釜揚げしらすは生しらすよりも塩分が少ないことが多いですが、念のため塩抜きすることをおすすめします。
月齢に合わせた形状に調整する
離乳食の時期によって、しらすの形状を変えていきましょう。赤ちゃんの成長に合わせた提供方法を紹介します。
離乳食の時期 | しらすの形状 | 調理のポイント |
---|---|---|
初期(5〜6ヶ月) | ペースト状 | 裏ごしするか、しっかりつぶす |
中期(7〜8ヶ月) | 細かく刻む | 他の食材と混ぜて食べやすく |
後期(9〜11ヶ月) | 小さく刻む | 柔らかい食材と合わせる |
完了期(1歳〜1歳半) | そのまま | 大人の料理から取り分けてもOK |
初めは少量から試し、様子を見ながら量を増やしていくことが大切です。アレルギー反応がないか、必ず注意深く観察してください。
便利な保存方法を活用しよう
離乳食作りは毎日のことなので、効率よく準備できる工夫が欠かせません。しらすは冷凍保存が可能で、まとめて下処理しておくと便利です。
塩抜きしたしらすを1回分ずつ小分けにして冷凍保存しておけば、必要な時に解凍するだけで使えます。製氷皿に入れて冷凍すれば、必要な分だけ取り出せて便利です。解凍は電子レンジで短時間加熱するか、自然解凍で行いましょう。
冷凍したしらすは約1ヶ月程度保存可能です。日付を記入したラベルを貼っておくと、いつ準備したものかわかりやすくなります。
しらすを使った栄養満点レシピ5選
ここからは、赤ちゃんの月齢に合わせたしらすレシピをご紹介します。どれも簡単に作れるものばかりなので、ぜひ試してみてください。
1. しらすペースト(離乳食初期向け)
離乳食初期におすすめの、シンプルながら栄養満点のしらすペーストです。初めての魚介類としても最適です。
材料(1食分)
- 塩抜きしたしらす:小さじ1
- 調乳済み粉ミルク:小さじ1
作り方
- しらすを熱湯に5分ほどつけて塩抜きします
- 水気をしっかり切り、すり鉢などでよくつぶします
- ペースト状になったしらすに粉ミルクを加えて混ぜ合わせます
- 赤ちゃんが飲み込みづらそうな場合は、少量の片栗粉でとろみをつけてください
このレシピはカルシウムとたんぱく質をバランスよく摂取できるのが特徴です。ミルクのやさしい風味でしらす特有の風味も和らぎ、初めての魚介類でも食べやすいでしょう。
2. 小松菜としらすのとろとろ煮(離乳食中期向け)
鉄分豊富な小松菜としらすを組み合わせた栄養バランスの良いレシピです。とろみがあるので食べやすく、野菜嫌いな赤ちゃんでも喜んで食べてくれることが多いです。
材料(1食分)
- 小松菜(ゆでて細かく刻んだもの):15g
- 塩抜きしたしらす:5g
- 水:50ml
- 片栗粉:小さじ1/3
作り方
- 小鍋に水と刻んだ小松菜を入れて火にかけます
- 沸騰したら塩抜きしたしらすを加えます
- 水溶き片栗粉を加えてとろみをつけます
- 全体に火が通ったら火を止め、赤ちゃんが食べやすい温度まで冷まします
電子レンジでも簡単に作れます。耐熱容器に材料を全て入れ、ラップをして600Wで1分程度加熱し、かき混ぜれば大丈夫です。忙しい朝でも手軽に作れる一品です。
3. しらすおじや(離乳食中期〜後期向け)
ごはんとしらすを組み合わせた、食べ応えのあるおじやです。赤ちゃんのエネルギー源となる炭水化物と、成長に欠かせないたんぱく質をバランスよく摂取できます。
材料(1食分)
- ご飯:20g
- かつおだし:60ml
- ゆで野菜(人参・ほうれん草):各5g
- 塩抜きしたしらす:5g
- しょうゆ:少々(離乳食用醤油がおすすめ)
作り方
- 小鍋にご飯とだし汁を入れ、弱火でゆっくり煮ます
- ご飯がやわらかくなったら、みじん切りにした野菜を加えます
- 塩抜きしたしらすを加え、さらに2〜3分煮ます
- 赤ちゃんの月齢に合わせて、しょうゆで軽く味付けします(初めは不要です)
- 全体がとろりとなじんだら火を止め、食べやすい温度に冷まします
野菜は季節のものや冷蔵庫にあるものを活用してください。だし汁を使うことで旨味が加わり、薄味でも美味しく食べられます。忙しい日は前日の残りご飯を使っても大丈夫です。
4. しらすと豆腐のおやき(離乳食後期〜完了期向け)
手づかみ食べの練習にぴったりの、しらすと豆腐のおやきです。自分で食べる意欲を育みながら、カルシウムとたんぱく質をしっかり摂取できます。
材料(4個分)
- 薄力粉または米粉:大さじ2(18g)
- 絹ごし豆腐:40g
- 水またはだし汁:小さじ1〜2
- 青のり:ひとつまみ(なくても可)
- 塩抜きしたしらす:5g
作り方
- ボウルに豆腐を入れ、フォークなどでなめらかにつぶします
- 薄力粉(または米粉)、青のり、塩抜きしらすを加え、よく混ぜます
- 水またはだし汁を少しずつ加えながら、やわらかめの生地に調整します
- フライパンに薄く油(分量外)をひき、弱火で両面をゆっくり焼きます
- ふんわりと膨らみ、きつね色になったら完成です
このおやきは冷凍保存も可能です。作り置きしておけば、忙しい朝の離乳食や外出先でのおやつにも便利です。電子レンジで温め直すだけで簡単に食べられます。
5. にんじん&じゃがいもの茶碗蒸し風(離乳食後期向け)
なめらかな口当たりと見た目も楽しい、栄養バランスの良い一品です。卵と野菜、しらすの組み合わせで、ビタミン、ミネラル、たんぱく質をバランスよく摂取できます。
材料(1食分)
- 卵黄:1/2個分
- にんじん(柔らかく茹でて小さめの角切り):10g
- じゃがいも(柔らかく茹でて小さめの角切り):10g
- だし汁:50ml
- 水溶き片栗粉:適量
- 塩抜きしたしらす:6〜8g
作り方
- ボウルに卵黄を溶きほぐし、だし汁と水溶き片栗粉を加えてよく混ぜます
- 耐熱容器に柔らかく茹でたにんじんとじゃがいもを入れます
- 野菜の上から卵液を注ぎ、ラップをかけます
- 電子レンジ(500W)で1分加熱し、取り出してしらすをトッピングします
- さらに30秒ほど加熱し、全体に火が通ったら完成です
蒸し器がある場合は、約10分蒸すとよりなめらかな仕上がりになります。電子レンジで作る場合は、加熱しすぎに注意してください。様子を見ながら調整しましょう。
卵を使った離乳食の進め方について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。【離乳食】卵の進め方|初期、中期、後期、完了期の調理法や量を解説 | Sodate(ソダテ)】
月齢別のしらす活用法
赤ちゃんの成長に合わせて、しらすの量やレシピも変化させていきましょう。月齢ごとの適切な活用法をご紹介します。
離乳食初期(5〜6ヶ月)
離乳食初期は赤ちゃんが初めて食べ物を口にする大切な時期です。しらすを初期から用いる際のポイントはいくつかあります。
まずは少量から始めましょう。小さじ1/3程度の塩抜きしらすをよくすりつぶし、ペースト状にします。赤ちゃんの様子を見ながら、徐々に量を増やしていきましょう。消化を助けるために、10倍がゆやすりつぶした野菜と混ぜると食べやすくなります。
この時期は特にアレルギー反応に注意が必要です。初めて与える際は午前中に少量から試し、その日は新しい食材を加えないようにしましょう。何か異変があればすぐに医師に相談してください。
離乳食中期(7〜8ヶ月)
離乳食中期になると、食材の形状や硬さに少し変化をつけられるようになります。しらすも少し形を残した状態で食べることができます。
塩抜きしたしらすを細かく刻み、7倍がゆや柔らかく煮た野菜と混ぜて与えましょう。この時期は1日2回の離乳食が基本となるため、朝・夕どちらかの食事に取り入れるとよいでしょう。
赤ちゃんが飲み込みづらそうにしている場合は、片栗粉でとろみをつけると食べやすくなります。しらすと相性の良い野菜(小松菜、ほうれん草、にんじんなど)と組み合わせると、栄養バランスも良くなります。
離乳食の2回食を始めるタイミングや量についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。離乳食の2回食はいつから?6ヶ月から?見極めサインと量の増やし方 | Sodate(ソダテ)
離乳食後期〜完了期(9ヶ月〜1歳半)
離乳食後期になると、しらすをより多くのメニューに取り入れられるようになります。手づかみ食べも始まるこの時期は、自分で食べる意欲を育む食事形態も大切です。
塩抜きしたしらすはこの時期になると、小さく刻む程度で問題ないです。おにぎりの具や、うどんのトッピングとしても活用できます。また、豆腐やじゃがいもと合わせておやきにすると、手づかみ食べの練習にぴったりです。
1歳を過ぎる頃には、家族の食事から取り分ける形でも大丈夫になってきます。ただし、大人用の料理から取り分ける場合は塩分に注意が必要です。赤ちゃん用に味付けを控えめにした部分を取り分けましょう。
離乳食後期の食材量や注意点についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご参照ください。離乳食後期(9ヶ月)の量はどれくらい?食材別・1回分の適量と注意点 | Sodate(ソダテ)
しらすを使う際の注意点
しらすは栄養価が高く離乳食に適した食材ですが、使用する際にはいくつか注意点があります。安全においしく食べるために、以下のポイントを押さえておきましょう。
アレルギーに注意しましょう
魚介類はアレルギーを引き起こす可能性のある食材です。特に初めて与える際は慎重に行いましょう。
初回は極少量から始め、アレルギー反応がないか観察してください。湿疹、発熱、下痢、嘔吐などの症状が見られた場合は、すぐに使用を中止し、医師に相談しましょう。
家族に魚介類アレルギーの方がいる場合は、特に注意が必要です。かかりつけ医と相談の上、適切な時期に少しずつ試していくことをおすすめします。
保存方法と鮮度
しらすは鮮度が命です。新鮮なしらすを選び、適切に保存しましょう。
購入後はなるべく早く使い切るのが理想的ですが、冷凍保存することで1ヶ月程度は品質を保つことができます。塩抜きしたしらすは特に傷みやすいので、その日のうちに使い切るか、小分けにして冷凍保存しましょう。
解凍と再冷凍を繰り返すと品質が落ちるため、1回分ずつ小分けして冷凍するのがおすすめです。使いやすい製氷皿やミニ保存容器を活用すると便利です。
まとめ
しらすは栄養価が高く、離乳食初期から活用できる優秀な食材です。カルシウムやたんぱく質、DHAなど赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素が豊富に含まれており、形状も調整しやすいため、月齢に合わせた離乳食作りに最適です。
この記事でご紹介した5つのレシピは、どれも簡単に作れて赤ちゃんが喜ぶメニューばかりです。しらすペースト、小松菜としらすのとろとろ煮、しらすおじや、しらすと豆腐のおやき、にんじん&じゃがいもの茶碗蒸し風と、月齢に合わせて活用してみてください。
赤ちゃんの成長のひとつひとつを見守る毎日が、子育てのやりがいであり、同時に忙しさでもあります。そんな子育て期の暮らしをもっと快適にするためには、住まいの工夫も大切です。
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